歯内療法(精密根管治療)症例

痛みの原因歯の診断が困難であった症例

症例情報

根管治療

治療概要

治療内容 根管治療
期間 1週間
治療回数 2回
費用 根管治療 70,000円(税別)

治療前の状態・主訴

右下の歯が昨晩からすごく痛いとのことで急患として来院されました。痛み止めを服用しても痛みはとれないほど痛むとのとこでした。
痛む箇所を指で指し示していただくと、右下の小臼歯あたりを指しました。右下4,5番に打診にて痛みを訴えるも、X線含めて他の診査ではノーマルの反応でした。
他の部位が原因であることを疑い診査すると、右上2番に打診で痛みを認めました。しかし、歯髄の診査などではノーマルの反応を示しました。右上2 番の打診の痛みと、いま感じている強い痛みは違うとの訴えもありました。右上2番には、CR(コンポジットレジン)修復の既往がみられます。
CTを撮影すると、右上2番の根尖の透過像は認められません。根尖相当部には過剰歯がみられ、隣の3番は異所萌出があります。
診査のひとつとして、右上2番あたりに浸潤麻酔をすると、強い痛みは完全におさまりました。これにより、少なくとも右下ではなく、右上の歯に原因があることがわかりました。
右上2番の歯髄疾患が痛みの原因として疑われますが、歯髄診査でノーマルの反応がでているため、日を改めて診査することにしました。痛みは強く感じられていましたが、確かな診断を得るためとご納得いただけました。

治療詳細

初診日より二日後に同じように右下、右上の歯を診査しました。
初診時には右上2番の歯髄診査はノーマルの反応でした。この日の診査では、ほとんど同じような結果でしたが、唯一、電気歯髄診査で反応がマイナスと変化がみられ、歯髄壊死と診断でき、根管治療へ移行しました。
診断の通り、根管内には血流がなく、歯髄は壊死していました。

治療後の様子

根管治療後、自発的な痛みは治まり、その後も症状はなく経過良好です。

主な副作用・リスク

根管治療後、予後不良の場合は外科的歯内療法へ移行します。

歯髄疾患の診断には、慎重な診査が必要です

虫歯などが原因で、根管内に細菌が侵入してしまうと、根管内の歯髄(神経)は炎症をおこし、いずれ壊死をするという過程を経ます。その過程の段階にて、発現する自覚症状や、診査においての反応は一定ではなく、時々により違います。
そのため、歯髄がどのような状態にあるかを診断することは困難です。
今症例のように、痛みを感じる歯と原因の歯の位置が大きくずれる症例も多く、慎重な診査を心がけることが重要で、痛みの感覚だけで診断することは巖に避けなければいけません。
確かな診断を得るためには、今症例のように時間を空けて再診査する、待機的診断という手段も時に必要です。

八王子・西八王子の歯医者 レイス歯科クリニック 院長 池田 洋之

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