院内でマウスピースを作製『インハウスアライナー』
当院では、インハウスアライナー矯正を導入しています。
マウスピースを院内で製作することで、高品質と医師の技術を維持しながら、
治療期間を短縮し、費用を抑えた矯正治療が可能です。
インハウスアライナーとは
インハウスアライナーは、歯科医院内で製作するマウスピース型の矯正装置です。通常の矯正装置では、口腔内を3Dスキャナーで型取りし、そのデータをメーカーに送って製作するため、治療開始までに1~2ヶ月かかることがあります。一方、インハウスアライナーでは院内で即座に製作が可能なため、治療開始を大幅に早めることができます。
さらに、このアライナーは温度によって軟化する特性を持ち、装着初期の痛みを軽減する効果が期待されます。また、形状記憶素材を使用しているため、時間が経っても元の形状を保ち、安定した矯正力を発揮します。インハウスアライナーの導入には光学スキャナーやシミュレーションソフト、3Dプリンターなどの高度な設備が必要なため、導入している歯科医院はまだ少ないのが現状です。
インハウスアライナーのメリット・デメリット
インハウスアライナーのメリット
迅速な製作
口腔内スキャナーと3Dプリンターを使用して、短期間でアライナーを作成可能です。そのため、治療の開始を従来よりも早く行えます。
高いカスタマイズ性
患者さん一人ひとりの歯並びに合わせたオーダーメイドのアライナーを作成するため、精密で効果的な矯正治療が実現します。
最新技術の活用
クラウド上のAI技術を活用し、CT画像から歯根の形状を抽出して高精度な治療計画を立案します。これにより、より理想的な治療結果が期待できます。
高品質素材の採用
アライナーには形状記憶素材「シェイプメモリーアライナー」を使用しており、歯に優しく痛みが少ない矯正治療が可能です。この素材は長時間装着しても形状が安定し、快適な使用感を提供します。
インハウスアライナーのデメリット
患者さんの協力が必要
アライナーは取り外し可能な装置のため、治療効果を得るには指定された装着時間を守る必要があります。患者さんの協力度が治療成功の鍵となります。
高度な技術と設備が必須
インハウスアライナーを製作するには、最新のデジタル機器やソフトウェア、そして専門的な技術が必要です。そのため、これらの導入には設備投資が求められます。
3Dプリンター
当院では3Dプリンターを導入し、マウスピースの作成を院内で行っています。定期的な口腔内写真やスキャニングにより、治療の進行状態を再評価し、必要であれば治療計画を修正し、歯の移動を予測しやすくしています。
インハウスアライナーの導入により、従来難しいとされていた抜歯を要する矯正治療や、上下顎前突の前歯を後退させる治療、上下顎のズレを修正する治療にも対応できるようになりました。これにより、より広範囲の矯正治療を行うことが可能になりました。
口腔内スキャナー
iTeroは、わずか1分ほどで口腔内をスキャンし、従来のように印象材を使う必要がないため、不快感なく歯型のデータを取得できます。この高精度なデータを活用することで、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドのアライナーを作成するための精密な計画を立てることが可能です。iTeroの導入により、より正確で快適な矯正治療をサポートしています。