歯内療法(根管治療)

歯内療法(根管治療)

生活歯髄療法  不可逆性歯髄炎の症状を示す成人 永久歯へのフルパルポトミーについて

Outcome of full pulpotomy using Biodentine in adult patients with symptoms indicative of irreversible pulpitis

不可逆性歯髄炎の症状を示す成人永久歯へのバイオデンティンを用いたフルパルポトミーの結果の報告

N. A. Taha & S. Z. Abdelkhader ; IEJ,2018

 

<目的>

不可逆性歯髄炎の症状を示す成人永久歯へのバイオデンティンを用いたフルパルポトミーの結果を評価すること

 

<Material & Method>

対象症例

・18才以上

・全身疾患なし

・カリエスによる露髄を呈する大臼歯

・cold testで陽性反応あり

・不可逆性歯髄炎と診断されるもの(根尖透過像を認めるものも含む)

・歯冠修復可能で、ポケット、動揺が正常範囲内

・歯髄壊死、サイナストラクト、腫脹の症状を呈していない

・歯冠修復されていないもの

・根完成歯

・冠部歯髄除去後、6分以内に止血が可能

・露髄後、歯髄の生活性が確認できる

 

術式

・ラバーダム後、5%ヒポクロにて歯冠の消毒

・注水下、ダイヤモンドバーにて根管口まで断髄

・2分間、ヒポクロを綿球にて適用、止血達成できるまで6分まで繰り返した

・2~3mmの厚さでバイオデンティンを充填

・12分後、初期硬化を確認し、レジン添加型グラスアイオノマーを充填

・直接アマルガム充填、もしくはIRMにて仮封、2週間後にCRにて修復

・フルパルポトミーの2日後に症状を確認

・6ヶ月、12ヶ月後に臨床症状とX線にて術後評価を行った

 

術後評価 クライテリア

 ・術後2日後以降の持続的な自発痛がない

・打診痛なく機能している

・ポケット、動揺が正常範囲内

・腫脹、サイナストラクトがない

・新たな根尖透過像、歯根吸収を認めない

・PAI 1or 2、または透過像の減少を認める

 

<結果>

・19~69才の64歯を対象に処置が行われた

・16歯は術中に止血困難、壊死、多量の出血を認め、除外された

・41%の患者が術前にシビアな自発痛を訴え、残りの患者はcold testで持続する疼痛を示した

・78%のケースで、4分以内に止血が達成できた

・93%の患者が2日後に術前の不快症状は軽減した

・98%が臨床的、X線的に成功を示した

・術前に根尖透過像を認めたケースは9症例あり、その内7症例で透過像の消失を認めた。

 

<結論>

・バイオデンティンは不可逆性歯髄炎の症状を示す成人永久歯のフルパルポトミーに対して、有効である

・フルパルポトミーは、不可逆性歯髄炎の症状を示す成人永久歯に対して禁忌とはいえず、抜髄の代替治療となりえる

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